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Serum - Xfer Records【レビュー】瞬く間に定番シンセに!初心者にもおすすめ!

シュンナリタ
シュンナリタ
Serum、なんだかんだで使いまくってしまいます。やはり今っぽいサウンドの曲を作ろうとすると、どうしても必要不可欠なんですよね。そんな、現在のDTMシーンにおいて最強シンセとの呼び声も高いプラグインをレビューしていきます! #XferRecords

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Serumの特徴をレビュー【初心者にもおすすめのシンセ】

Serumとは

Serum (セラム) は「Xfer Records」が作るプラグインソフトシンセサイザー。カテゴリとしては、ウェーブテーブル・シンセサイザーです。

2014年にリリースされ、EDMやDubstep系などを中心に、瞬く間に多くのアーティストが使用するスタンダードシンセとなっています。

ちなみに、開発者のSteve DudaはDeadmau5とユニットを組んでいたり、Skrillexとツアーを回るなど、アーティストとしての経歴もある人物です。

新バージョンがリリース

以下で、Serumの特徴や使い方についてレビューしていきます。

特徴1: クリーンな音質と存在感【Massiveとサウンドの比較】

Serumの大きな特徴の1つは、そのサウンドです。

とくに高音は力強く美しく抜けていき、トレンドのダンスミュージックなどでは欠かせないサウンドとなっています。この"Serum感"のあるサウンドが今、一大音楽シーンを形成していると言っても過言ではないですね。

デジタル感強めのサウンドなのですが、アナログ的な気持ち良さもある、太くていい音を鳴らしてくれます。

Massiveとサウンドの比較

こちらの動画で、EDM系でも多用される超定番シンセ Massiveとのサウンド比較が、わかりやすく説明されています。

SerumはMassiveと比べてもエイリアシングノイズが非常に少なく、クリーンなサウンドだということが波形を見るとよくわかりますね。

特徴2: 使い方が覚えやすく、音作りも直感的【SpireとのGUI比較】

もう一つの大きな特徴は、なんと言ってもこの直感的に操作できるGUIです。

ウェーブテーブル、ADSR(エンベロープ)、フィルター、LFOなどが視覚的にとてもわかりやすく、扱いやすいです。信号の動きも見ることができ、適当にいじっているだけでも楽しみながら使い方を覚えていくことができます。

とくにLFO波形のエディットは簡単なのに自由度が高く、かなり楽しいです。

このLFOによって生まれたDubstepのワブルベースやFuture Bassのフニャフニャサウンドは星の数ほどあるでしょうね。

SpireとのGUI比較

Spireの仕組み

Serumとおなじで、比較的新しくEDM系を中心に人気の高い、SpireとGUIを比較してみましょう。

SpireのGUIはとてもシンプルで、こちらもわかりやすい作りをしています。しかし、直感的な操作性という点ではやはりSerumの方が断然上ですね。

Spireはどちらかというと、シンセの仕組みを理論的に考えながら、がっつりモジュレーションを組んで遊びたいという人におすすめ。

特徴3: 多くの追加プリセットがダウンロード可能

各所でサードパーティー製のプリセットが販売されており、ダウンロード可能です。なので、自分でサウンドメイキングができなくても使える音源は無限大。

Loopmasters Free Serum Presetsなどなど、無料でダウンロード可能なパックも多く公開されているのでうれしいです。

ちなみに、サンプルサブスクのLoopcloudでもSerumプリセットが探せます。シームレスなワークフローで使えるのがすごく便利。

デメリット: 負荷が高く、PCが重い時が…

Serumをヘビーに使うとPCの動作がとても重くなってしまうことがかなり多いです。これだけ高音質でGUIも素晴らしいので、そこはトレードオフですかね。。

適度にフリーズトラックや書き出しをしながら、作業を進めていくことをおすすめします。

Serumの使い方

さて、ここからはSerumの主な機能や使い方を、各セクションごとに説明していきます。

とても直感的にコントロールできる、素晴らしいシステムだと思います。

OSC【オシレーター】

Serumのオシレーター

メインのウェーブテーブルオシレーターはA・Bの2つ。くわえて、シンプルなサブベースを鳴らしたりするのに使うSUBオシレーター、そしてNOISEオシレーターが備えられています。

OSC波形はパラメーターコントロールやモジュレーションとリンクして、リアルタイムで動きます。音作りをしていて、視覚的にイメージできるのがかなり使いやすいポイント。

ウェーブテーブルやNOISEは、オリジナルのものやプリセットパックから読み込んで使うことも可能。ある意味サンプラー的な使い方もできます。

さらに、画像ファイルをドラッグ&ドロップして、ウェーブテーブルを作成できるのもおもしろいです。

同じくウェーブテーブルをあつかえるシンセプラグインだとHive 2も特徴的でおすすめ。あわせてチェックしてみてください。

FILTER【フィルター】

SerumのFilter

オシレーターの右側はFILTERセクションとなっています。

A・B・N・Sボタンで、どのオシレーターにルーティングするかかんたんに設定することが可能。

フィルター波形は100種類近くから選ぶことができ、かなり豊富。こちらのコムフィルター系なんかでつくるエグいベースやリードは、Serumの象徴的なサウンドと言えます。

ENV【エンベロープ】とLFO

SerumのEnv_Lfo

GUI下部はエンベロープ・LFOエディターです。

エンベロープは3スロット、LFOは4スロットを搭載。どのパラメーターにルーティングするかは、ドラッグ&ドロップでこちらもサクサク。

LFOはマウスで自由に波形を描くことができるので、かなりあつかいやすいです。Serum最大の特徴ですね。

さらにLFOの右側は、ベロシティやノートで反応するモジュレーションカーブを自由に描けるセクションとなっています。

ちなみにXfer Recordsからは、LFOがフィーチャーされたLFO Toolというプラグインもリリースされています。

オーディオサンプルもガンガンとLFOでコントロールすることができるので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

FX【エフェクト】

SerumのFX

GUI上部のFXタブをひらくと、エフェクトをコントロールできます。

EQ・DISTORTION・FLANGER・PHASER・CHORUS・FILTER・DELAY・REVERB・HYPER/DIMENSION・COMPRESSORが用意されており、自由にならべかえも可能。サウンドの質もかなり高いです。

なかでもCOMPRESSORは、Xfer Recordsの人気フリープラグインOTTと同じ感じで使え、Serumで作る分厚いサウンドの要になっていたりします。

MATRIX【モジュレーションマトリクス】

SerumのMatrix

MATRIXタブをひらくと、モジュレーションをわかりやすく一覧でコントロールすることも可能。

モジュレーションが増えると、作り込んでいくうちに自分でわけがわからなくなってしまうことも多いですよね。ガンガンとドラッグ&ドロップでルーティングできるSerumですが、このように整理して表示されるのはとても便利。

Serumを使用するアーティスト

本当に数多くの有名アーティストがSerumを使用しているところを動画などで見かけますが、その1部をご紹介。

Deadmau5

Steve Dudaの盟友Deadmau5はもちろんSerumを使っていて、こちらの動画ではがっつりとSerumを使った制作の様子が公開されています。

ちなみに開発者のSteve Dudaについては、下記のインタビュー記事がおもしろかったです。よろしければチェックを。

Don Diablo

Future Houseシーンを代表するアーティストのDon DiabloもSerumユーザーです。

こちらのツイートは「どんなプラグインを使ってる?」という質問に対する返答で、その中にSerumがラインナップされています。

Virtual Riot

Melodic DubstepやRiddim Dubstepなどで人気のVirtual RiotもSerumを愛用。

こちらの動画ではSerumを使ったサウンドデザインを紹介しています。

Virtual Riotは他にも色々なチュートリアルなどをちょくちょくアップしているのでとてもDTMの参考になりますよ。余談ですが、以前Virtual Riotと会える機会があったので、日頃の感謝をめちゃくちゃ伝えましたw

Serum - Xfer Recordsのレビューまとめ【他シンセと比較も】

以上、Serumをザッとレビューしてみました。

瞬く間に定番シンセとなったSerumですが、悪く言うとSerumサウンドな曲が溢れまくっている現状もあると言えます。しかしそれをふまえても、やはりSerumの太いサウンドと直感的な操作性は、無いくてはならない圧倒的特徴です。

超定番のMassiveやSylenth1の息の長さを考えれば、Serumも余裕でまだまだ最前線で活躍し続けていくことでしょう。

さて、シンセもいろいろとあるわけですが、まとめに「Serumのハズしとしてこれはどう?」っていうプラグインを比較も交えてかんたんに紹介してみます。使い分けなどのご参考にどうぞ。

VPS Avenger 2も、現代的な高音質と多彩な搭載機能でかなりおすすめ。「何か今までの定番以外に…」と音源を探しているなら、ぜひチェックしてみてください。

ぶ厚いサウンドのソフトシンセだと、u-he Divaもおすすめです。こちらはがっつりアナログモデリングなプラグイン。

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シュンナリタ

『マタタキベース』でDTM情報を発信中。Moment名義で曲をリリースしつつ、DJしたりしています。長野在住。東京時代は年間200日くらい各所のClubでブースに立ってました。かれこれ15年以上音楽業界の片隅に居ます。プロフィール詳細や経歴はこちら

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