特徴や使い方をレビューします。
Heavyocity Vocalise 3をレビュー: シネマティックボーカル音源
Vocalise 3は、Heavyocityがリリースするボーカル・クワイヤ系音源。KONTAKTおよびKONTAKT Playerで動作します。
メロディックなフレーズ・リズミックなループ・アンビエントなドローン系サウンドなどを、ハイクオリティに幅広く収録。
雰囲気のあるボーカルサウンドで、楽曲をシネマティックに仕上げたい!
というDTMerにおすすめです。
トラックメイキングに、スコアリングに、エモーショナルなボーカルのエッセンスをくわえてくれます。
Heavyocity Vocalise 3の使い方【プリセット】
サウンドデモ
Vocalise 3には、トータル7GBの容量で下記5カテゴリーのプリセットが収録されています。
プリセットカテゴリ
- Melodic Phrases
- Intervals
- Rhythmic Pedals
- Scapes and Drones
- Vowels
それぞれ、どのようなサウンドか、どのように使うかをチェックしていきましょう。
Melodic Phrases
A・C・D#・F#をキーとする、メロディ感のある短いフレーズ集。キースイッチでトランスポーズが可能。DAWのBPMにあわせてテンポが変わります。
Intervals
A〜G12種類のキーで収録。「Ah〜Ah〜」のような2音フレーズ集。DAWのBPMにあわせてテンポが変わります。
Rhythmic Pedals
リズム感のある短いフレーズのループ。フレーズはプリセットごとに分かれており、MIDIキーで鳴らしたいノートを選ぶ。コードで鳴らすのもok。サウンドが組み合わされたものや、複雑にエディットされたRemixループ、トリプレットのリズムもあり。DAWのBPMにあわせてテンポが変わります。
Scapes and Drones
空気感を作るような、ゆったりとした長いフレーズやドローンサウンド。ScapesプリセットはA・C・D#・F#をキーで収録され、キースイッチでトランスポーズが可能。
Vowels
Ahh・Ohh・Mm・Oohが組み合わされてループされたMoving Vowelsプリセット、それぞれのワンショット系サウンドのSingle Vowelsプリセットを収録。MIDIキーで鳴らしたいノートを選択。コードでパッドっぽく鳴らしてもok。
と、こんな感じです。
下記の動画は、Vocalise 3を使って作られた楽曲を解説したデモンストレーションになっています。こちらもあわせてチェックしてみてください。
Heavyocity Vocalise 3の使い方【Gravityエンジン】
ここからは、Vocalise 3のパラメーターコントロールについての説明です。
Vocalise 3はGravity Pack 08とサブタイトルがあるように、Heavyocity Gravityシリーズのエンジンで動作します。(Vocalise 3を使用するのに、Gravityを購入する必要はありません。)
MAIN・EQ/FILT・TFX・MOTIONの4ビューを見ていきましょう。
MAIN
メインビュー左側では、REVERB・CHORUS・DELAY・DISTORTIONのエフェクトがコントロール可能。右側は、ボリュームのADSRエンベロープやUNISONコントロールとなっています。
中央のセクションでは、サンプルのチューニングやミックスが調整できるほか、PUNISH・TWISTエフェクトを搭載。
TWISTは、ワンノブでサウンドのゆらぎをコントロール。
個別プラグインとしても人気のPUNISHエフェクトは、コンプ・サチュレーターのような感じで、存在感をくわえてくれます。サウンドが楽曲のなかに埋もれてしまう場合は、ひとまずこちらを持ち上げてみるとgoodです。
EQ/FILT
FILTER・EQUALIZERセクションでは、サウンドごとに変化をくわえることが可能。それぞれのMIDIキーをトリガーすると、こちらも切り替わっていきます。
MASTER EQは、プリセット全体のイコライジングとなります。
TFX
TFX(Trigger FX)では、エフェクトをF6〜A6のMIDIキーでトリガーすることが可能。
DIST・LOFI・FILTER・PANNER・DELAYのエフェクトが、それぞれのMIDIキーにアサインされています。
なお、A#6〜C7キーには、この下で説明するMOTIONのOn/Offがアサインされています。
MOTION
MOTIONビューはステップシーケンサーとなっており、ボリューム・パン・ピッチに動きをくわえることが可能。
各ステップの値はマウスでスラスラ描いてコントロールできますし、ランダムボタンで遊ぶのもおもしろいです。
Heavyocity Vocaliseシリーズの違い
この記事でレビューしたVocalise 3のほか、同シリーズにおいてはVocalise・Vocalise 2がこれまでにリリースされています。
いずれも、Gravityエンジンが使用されたボーカル・クワイヤ系音源となっており、収録されるサウンドが異なっています。それぞれ、プリセットの違いをザッとチェックしましょう。
Heavyocity Vocalise
Vocaliseには、トータル4GBの容量で下記4カテゴリーのプリセットを収録。
Vocalise
- Pads
- Performance Palettes
- Phrase Menus
- Sustained Vowels
パッド系サウンド、クワイヤ色の強いパッケージとなっています。
Heavyocity Vocalise 2
Vocalise 2には、トータル3.4GBの容量で下記6カテゴリーのプリセットを収録。
Vocalise 2
- Pads
- Performance Palettes
- Phrase Menus
- Rhythmic Pedals
- Scapes and Remixed Motifs
- Sustained Vowels
パッド系サウンドのほか、リズミックなパターンもあり。
Remixed Motifsプリセットは、ユニークなテクスチャーがくわえられており、いい感じです。
Heavyocity Vocaliseシリーズの購入・セール情報と価格チェック
Heavyocity Vocaliseシリーズは、現在1〜3の音源がリリースされています。
セールの機会は年に数回程度。50%オフほどになることが多いです。
Vocaliseの販売ページ
Plugin Boutiqueで限定セールがたまにあるのでお見逃しなく。
セール状況をチェック
Heavyocityプラグインのレビューとセール情報まとめ
そのほかのHeavyocityプラグインや音源のラインナップ・セール情報は下記のページにまとめています。