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RX 10 - iZotope | レビュー【Elements/Standard/Advancedの違いも比較】

シュンナリタ
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RX 10のノイズ除去機能はびっくりするほどハイクオリティ!ボーカル抽出など、リミックス作成にも!特徴・使い方・新機能などをレビューします。

RX 10 - iZotopeをレビュー【Elements/Standard/Advancedの違いを比較しながら】

RX 10はiZotopeのオーディオリペアーソフト/プラグイン。

基本的にRX 10はスタンドアローンで使用できますが、プラグインとしてDAWで使える機能もあります。

ノイズ除去などの細かな修正に役立つだけでなく、曲の中からボーカルだけ抽出するなど、録音済みのファイルを後から自在に修正できてしまうスグレモノ。

2022年9月に現在の最新バージョンとなり、さらに新機能の追加や改良が入っています。

エディションは、上位から順に下記の3種類。

RX 10のエディション

  • RX 10 Advanced…プロフェッショナルなポストプロダクションにも対応。
  • RX 10 Standard…音楽制作やポスプロをトータルサポートする機能。
  • RX 10 Elements…ベーシックなノイズ除去などの修正機能。

と、上位版になるほど機能が充実します。

かんたんな修正のみであればElements、音楽制作にはElements or Standard、動画作品などのポストプロダクションにおけるオーディオ編集にまで使用する場合はStandard or Advanced、といった感じです。

ということでこの記事では、DTMでも使用することの多い機能や、その使い方を中心にチェックしていきます。

シュンナリタ
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まずは、RX 10の新機能・ポイントとなる機能を下記にまとめました。

Music Rebalance: ボーカル抽出など【Standard/Advancedのみ】

Music Rebalanceは、リミックスを作りたいDTMerにとって、特に喉から手が出るほど欲しい機能でしょう。

曲からボーカル・ドラム・ベース・その他をそれぞれ抜き出す
曲からボーカルを除去
ミキシングされた曲のバランスを変える

このように、ステム分けされているかのようなコントロールがかんたんにできてしまいます。

RX 8からはアルゴリズムの進化でさらに高精度に。そしてソロボタン、自動ステム分け機能も追加され、よりスムーズにクリエイティブな使い方をすることが可能となりました。

似たような機能を持つツールをほかにもいくつか使ったことがありますが、RX 10の処理は非常にクオリティが高いと感じますし、とてもかんたんなのですごい。

完成された曲を、あたかも各トラックステムを扱うかのようにできるこの機能。DTMerにとって、まちがいなくRX 10のコアとなるポイントです。

Repair Assistant【新機能】

Repair Assistantを使うと、自動的にオーディオファイルを解析し、かんたんな調整でノイズを除去することが可能。

ボイス・メロディやハーモニー・パーカッション・FXの4つからサウンドのタイプを選択し、それぞれに応じてサウンドにふくまれるクリップ・クリック・反響ノイズなどを自動的に検出してくれます。

下記の使用例もあわせてチェックしてみてください。

Repair AssistantはRX 10で新しく生まれ変わり、プラグインとしてDAW上でのワークフローの中でスムーズに使えるようになっています。

マイク録音してノイズが乗ってしまったサンプルやトラックをRepair Assistantに通せば、修正作業がサクサク。これまたDTMの強力なアイテムとなります。

Text Navigation【Standard/Advancedのみ】【新機能】

RX 10のText Navigation機能では読み込んだオーディオの中から言葉を検出。スペクトログラム上にテキストが表示され、そこから見つけたいワードを検索することが可能に。

英語のみ対応となっているので、日本語コンテンツのポストプロダクションなどにはほとんど使えないのが現状残念なところ…。

DTMだと、長尺のサンプルからカットアップしたいフレーズを探す、みたいなときは便利に使えます。

なお、AdvancedではMultiple Speaker Detection機能として、複数の話し手を識別して検出することも可能となっています。

De-hum: Adaptive Mode【Standard/Advancedのみ】【新機能】

De-humは、ハム音(ブーンという電気的なノイズ)を除去するツールです。

インプットに応じて動作してくれる、最大1024のノッチフィルターをそなえたDynamicモードを搭載。

さらに最新のRX 10では、解析不要で素早くノイズ除去できるDynamic Adaptive Modeも追加。Standard/Advancedに付属するオーディオエディタ上の処理で対応します。

サウンドのクオリティをキープしつつ、正確に、そしてかんたんに作業を進めることができるようになるアップデートです。

選択した範囲だけ復元も【Standard/Advancedのみ】

RX 9からは、全体を処理したあとに選択した部分だけを元ににもどすことが可能となっています。

また、最大30のエディット履歴がリスト表示されるので、トライアンドエラーしながら作り込んでいくような作業もスムーズです。

Guitar De-noise【Standard/Advancedのみ】

Guitar De-noiseを使うと、録音されたギターサウンドから、さまざまなノイズを取りのぞくことが可能。

アンプから発生したハムノイズやバズノイズなどを検知し、クリーンなサウンドに仕上げることができます。

ギターを多く使う宅録系DTMerなどにとってかなりうれしいツールですね。

Loudness Control【Standard/Advancedのみ】

RX10のLoudness_Controll

Loudness Controlを使うと、放送・ストリーミング用に基準とされているラウドネス値をチェックし、プリセットですぐに仕上げることができます。

昨今さまざまなプラットフォームがある中、より高いクオリティでコンテンツ作りを目指すのであれば、このあたりはしっかりチェックしておきたいところ。

Spectral Recovery【Advancedのみ】【新機能】

Spectral Recoveryは、ビデオ通話などのリアルタイムストリーミングの際に圧縮されてしまうサウンドを復元できる機能です。

最新のRX 10では、高域処理の品質がグレードアップ。さらに、低域を補強することもできるようになっています。

Advancedのみで使用可能となりますが、サンプリングしたい場合など、持っていればDTMの使用にも応用できる機会は多々ありそうです。

Dialogue Isolate【Advancedのみ】

Dialogue Isolateは、収録されたサウンドに混ざってしまった足音・交通音・ざわめきなどをカットし、会話のサウンドがくっきりと聞こえるようにしてくれます。

RX 9から機械学習が利用され、アルゴリズムがさらに進化。よりクリアな抽出が可能となっています。

ポスプロでの使用が主になるかと思いますが、DTMでのサウンド処理にもバッチリ役立ちます。

Ambience Match【Advancedのみ】

Ambience Matchは、読み込んだ素材をもとにバックグラウンドノイズなどのアンビエンスを生成。さまざまなダイアログ素材などを、シームレスにつなぐことができます。

RX 9から搭載されたComplexモードでは、動きや変化のあるアンビエンスも生成することが可能。より自然な雰囲気を演出してくれます。

Wow & Flutter【Advancedのみ】

RX9のWow_Flutter

Wow & Flutterを使うと、レコードやテープで発生してしまった揺れを修正することができます。

こちらもAdvancedのみで使用可能ですが、よりクリーンなサウンドでサンプリングしたい場合などに使えます。

RX 10 - iZotopeのシステム全体像と使い方まとめ【その他機能も紹介】

ここからはRX 10のシステム全体像をまとめつつ、その他機能についてザッと紹介していきます。

まず、RX 10の使い方は大きく下記の2通り。

RX 10の使い方

  • スタンドアロンのRX 10 Audio Editor上で作業
  • プラグインとして各モジュールをDAWなどで使用

そして、各モジュールは下記の3カテゴリーに分けられます。

RX 10のツール

  • Repairツール…ノイズ除去など
  • Utilityツール…EQやピッチ変更など
  • Measurementツール…アナライザーやマーカー機能

RX 10 Audio EditorはStandard/Advancedのみに付属。オーディオファイルを読み込んでスペクトログラムを表示、そのままそこで作業することが可能。

多くのRepairツールはプラグイン版も用意されており、DAWなどでのワークフローの中でフレキシブルに利用することができます。

Repairツール: ノイズ除去などオーディオファイルを細かく修正

RX 10にはオーディオファイルを細かく修正できる機能が数多く搭載。RX 10のメインとなるところです。

下記には、おもなRepairツールの使い方をかんたんにまとめました。

なお、上で紹介したDe-hum・Dialogue Isolateなども、こちらのRepairツールにふくまれます。

De-click

RX10のDe_click

クリック音(パチッとかプチッという音)を除去します。

De-clip

RX10のDe_clip

クリップ(レベルオーバーによる音割れ)を修正します。

Voice De-noise

RX10のVoice_De_noise

マルチバンドゲート的な仕組みで、ノイズを除去。

ADAPTIVE MODEではスレッショルドを自動設定してくれます。

Breath Control【Standard/Advancedのみ】

RX10のBreath_Control

ブレス音(息継ぎ)を除去します。ボーカルの処理に。

De-bleed【Standard/Advancedのみ】

RX10のDe_bleed

録音時、意図せず他のマイクに漏れてしまったサウンドなどを除去します。

漏れてしまった音(BLEED SOURCE TRACK)と、混じってしまった音(ACTIVE TRACK)の2つを用意して使います。

De-crackle【Standard/Advancedのみ】

RX10のDe_crackle

クラックル音(入り混じった小さなクリック音の集合)を除去します。

クリック除去した後、さらにクラックル除去を重ねたりして使います。

De-reverb

RX10のDe_reverb

リバーブ音(残響)を除去。

自分で録音したサウンドも、簡単にドライな質感にできます。

De-plosive【Standard/Advancedのみ】

RX10のDe_plosive

破裂音を除去します。

破裂音とは、[p]や[b]などの発音時に口が一瞬閉じて開く時などに出る音のこと。

De-ess【Standard/Advancedのみ】

RX10のDe_ess

[s][x][f][sh]などの発音時に出る耳障りな高周波を除去します。シュ!みたいな音。

Interpolate【Standard/Advancedのみ】

RX10のInterpolate

クリック音を、選択範囲に応じて生成されたサウンドに置き換えてくれます。

Mouth De-click【Standard/Advancedのみ】

RX10のMouth_De_click

口の動きで出るノイズを検知して除去します。

Spectral De-noise【Standard/Advancedのみ】

RX10のSpectral_De_noise

不快なノイズを分析して、除去してくれます。

野外での風の音など、複雑なバックグラウンドノイズの除去に便利です。

Spectral Repair【Standard/Advancedのみ】

RX10のSpectral_Repair

選択範囲のノイズを分析し、その音を小さくしたり、周辺の音と置き換えたりしてくれます。

犬が吠える音からギターノイズにまで。

その他【Advancedのみ】で使えるRepairツール

その他、AdvancedにはDialogue De-reverb・Dialogue Contourなど、主に会話やセリフのオーディオを修正する機能が充実しています。

Utilityツール: EQやピッチ変更なども

RX 10にはUtilityツールとして、DAWにもあるようなEQ・ピッチ変更・タイムストレッチなどの機能が搭載されています。

また、ほかのプラグインを読み込むこともでき、RX 10 Audio Editor上での作り込みにもしっかり対応。

ただ、おもにDAWでプラグインとしてRX 10を使用するDTMerであれば、あまり出番のない部分かもしれません。

Measurementツール: アナライザーやマーカーなどで便利に

Measurementツールには、一般的なSpectrumアナライザー表示や、マーカーを打っておける機能があります。

特徴的なところとしては、Find Similarが便利。選択した範囲と似たような箇所を自動的に検出し、ワンタッチで選択してくれます。長いファイルを細かく修正していかなければならない時などに役立ちます。

RX 10 - iZotope Elements/Standard/Advancedの比較【使い方ごとのおすすめ】

リミックスやサンプリングをしたいならStandardはマスト!

リミックスやサンプリングをガンガンしたいDTMerにとってStandardで使えるMusic Rebalanceの機能はマストです!

この曲のボーカルorインストだけがどうしても欲しい…

という望みをRX 10 Standardは叶えてくれます。

動画を制作したり、ハイクオリティな処理をするならAdvancedが活躍!

ていねいにサウンドを作り込みたいなら、Advancedの機能がより自由度高く柔軟に、制作の幅をひろげてくれます。

かんたんな修正作業をしたいならElementsでもOK。

サクッとノイズの除去だけなら、Elementsの機能でもOKだと思います。歌ってみたの歌い手さんとかは、とりあえず持っておいてまちがいないです。

ただ、やっぱりしっかりとした作業をしたいのであれば、機能が充実したStandardがおすすめではあります。自分がやりたいことに合わせて選んでみてください。

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  • この記事を書いた人
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シュンナリタ

『マタタキベース』でDTM情報を発信中。Moment名義で曲をリリースしつつ、DJしたりしています。長野在住。東京時代は年間200日くらい各所のClubでブースに立ってました。かれこれ15年以上音楽業界の片隅に居ます。プロフィール詳細や経歴はこちら

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