flowkeyはピアノのオンラインレッスンプログラム。
手持ちのMIDIキーボードや電子ピアノと、パソコンやスマホをあわせて、ピアノの練習を独学でもスムーズに進めることができます。
収録曲は、新譜からクラシックまで幅広く豊富。
下記には、flowkeyの使い方や収録曲・料金プランを、練習してみた感想とあわせてまとめました。
flowkeyをレビュー【ピアノ初心者も楽譜が読める・弾ける】
YouTube動画は英語ですが、日本語/ドレミ表示で使えます。
そう思ってたまたま見つけたのが、flowkeyというピアノのオンラインレッスンプログラム。ヤマハとの共同で開発されています。
独学派のぼくとしては、空いた時間にひとりでコツコツ練習できてバッチリだし、評判も良さそう。さらに、手持ちのDTM機材でじゅうぶん始められそうだぞ、ってことで登録してみました。
すると、これまたがまた感動的なシステムで、サクサクと練習が進むすすむ。そして、いろいろなジャンルの人気曲が弾けて楽しい…!
1か月そこそこあれば、こんな感じのことができました。
flowkeyでできること(1か月くらい)
- ピアノ演奏の基本的な指使いを練習
- 譜読み(楽譜の読み方)の基本を学んで練習
- スケールの基本を学んで鳴らしてみる
- コードの基本および転回形を学んで弾いてみる
- 伴奏やコードアレンジの例を学んで弾いてみる
- レベルにあった好きな曲を2〜3曲弾けるようになる
もちろん、ぼくはDTMerとしての作曲経験や音楽理論の知識はある程度持っているので、サラッとおさらい的に流せたところもあります。
ですが、演奏に関しては「ネコふんじゃったなら弾けます!!」くらいでした。なので、完全な音楽初心者でも、これくらいならがんばって1か月で習得できると思います。
毎日少しずつでもokですし、週末にガッツリでも大丈夫です。『ピアノが弾けるようになる』って、めちゃくちゃ気持ちいいので、ぜひ体感してみてください。
ひとまず無料の登録・トライアルから始められます。
flowkeyの無料登録ページ
ちなみに、ピアノを練習して、DTMの曲作りに活きたことも思った以上にたくさんありました。そのことについては、下記の記事でまとめています。
DTMでピアノを練習するメリット・練習方法【独学でも世界が広がった話】
DTMerがピアノを練習するメリット・役に立った練習方法ついてまとめました。ピアノ練習はDTM上達の近道。とくに初心者は独学で少しだけでも大丈夫です。DTMライフの充実度が大きく変わりました。
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flowkeyの収録曲: 好きな曲でピアノの練習【注目リスト】
flowkeyでは、1,500以上の収録曲リストから好きな曲を選んで、自由に練習することができます。
J-POP & K-POP・人気ポップ・名曲・クラシック・ジャズ・映画&テレビ・ゲーム音楽などのカテゴリーにわけられており、ジャンルや年代ともにかなり幅広くラインナップされています。
下記には、誰もが知っているような人気の曲や、個人的に入っていてうれしかった曲を、いくつかのカテゴリーからピックアップしてリストにまとめてみました。
J-POP & K-POP
- Lemon - 米津玄師
- 炎 - 鬼滅の刃 - LiSA
- Pretender - Official髭男dism
人気ポップ
- Shape of You - Ed Sheeran
- This Love - Maroon 5
- Sorry - Justin Bieber
- No Tears Left to Cry - Ariana Grande
- Wake Me Up - Avicii
- Faded - Alan Walker
近年の人気曲もしっかりおさえられています。Aviciiとか、EDM系も。
名曲
- Let It Be - The Beatles
- ボヘミアンラプソディ - Queen
- No Woman, No Cry - Bob Marley
- All I Want For Christmas Is You - Mariah Carey
クラシック
- エリーゼのために - ベートーヴェン
- 白鳥の湖 - チャイコフスキー
- G線上のアリア - バッハ
映画&テレビ
- 千と千尋の神隠し あの夏へ
- 天空の城ラピュタ 君をのせて
- ハウルの動く城 人生のメリーゴーランド
- タイタニック My Heart Will Go On
- God knows… 涼宮ハルヒの憂鬱
- ゴッドファーザー 愛のテーマ
ゲーム音楽
- スーパーマリオのテーマ
- ファイナルファンタジー エンディングテーマ
- ゼルダの伝説 ゼルダの子守唄
日本の曲はJ-Popだけでなく、アニメやゲーム系からもいろいろ。久石譲さんのジブリ曲はシビれる名作ぞろいですよね…。
さらに、定期的に新しい曲も追加され続けています。今後も楽しみ。
なお、すべての収録曲は、無料トライアル登録をすると、有料プラン加入時と同じくチェック可能です。
flowkeyの無料登録ページ
難易度もいろいろ【初心者・中級者・上級者・プロ】
各収録曲は、初心者・中級者・上級者・プロの最大4つからレベルを選択できるようになっています。
初心者レベルの楽譜は白鍵だけで弾けるようになっていたり、プロレベルになると音符の数がグッと増えてゴージャスなピアノアレンジが弾けたりと、ここでも幅広く対応してくれます。
まずは、「がんばればできそう!」くらいのレベルから練習するのがおすすめです。上達したら、だんだん難易度の高い曲にチャレンジしてみてください。
flowkeyのコースで譜読み・音階・コード・伴奏などを学ぶ
好きな曲を選んで練習するほかに、50あるコースを利用してピアノの基礎から学びつつトレーニングをしていくこともできます。
flowkeyのコース
- 初心者コース…ピアノを弾くときの姿勢や指使い、楽譜の基本などをチェックして、ピアノを鳴らしてみる。
- 譜読み&音階の練習…楽譜を読むときのコツ、音階について学び、弾いてみる。
- コード&即興演奏…コードの仕組みを学び、鳴らしてみる。さらに、伴奏のパターンやアレンジをチェックし、即興演奏もできるようになる。
ざっくりまとめると、内容はこんな感じ。
動画でサッと説明を観たあと、実際に楽譜を読みながらピアノを弾いていきます。とてもわかりやすいので、初心者も気がまえせずに理解していけると思います。
また、各レッスンのおわりでは、トレーニングしたことを活かしながら有名な曲の一節を練習できるようになっています。楽しみながら進められるのがgoodです。
コースについても、無料トライアル期間にすべてチェックすることが可能です。
flowkeyの無料登録ページ
flowkeyの使い方【設定・接続方法】
さて、ここからはflowkeyを利用するにあたって必要なものや、設定・接続方法について説明していきます。
Mac・PC・iPhone・iPad・Android、どれからでも使える
flowkeyは手持ちのパソコンやスマホなど、対応機種はさまざま。自分が使いやすい端末からひらいて利用することが可能です。
パソコンはChromeなどのブラウザから、iOS・Androidには無料のアプリが用意されています。もちろん、同じアカウントで複数端末を利用できるので、場面や気分にあわせて使い分けてもok。
マイクで電子ピアノなどの音声認識
ピアノや電子ピアノなど、音の出せる楽器を持っている場合は、flowkeyのマイク設定をオンにすることで、正しく弾けているかどうか認識してくれます。
スマホは当然マイクが付いていますし、パソコンもマイクがついていればそれで大丈夫。
MIDIキーボードを接続・Bluetoothも
flowkeyはMIDIキーボードを接続するだけでも使えます。
さらに、MIDIサウンドをオンにすれば、flowkeyに搭載されているピアノサウンドを鳴らすことが可能。別でお気に入りのプラグイン音源などを立ち上げ、それを鳴らして弾くのもアリです。
マイクだとうまく音を認識してくれないこともあるので、できればMIDI接続するのがおすすめ。
パソコンはUSB接続すればok。スマホやタブレットでは変換コネクタを使ったり、Bluetooth MIDIキーボードにも対応しています。
なお、鍵盤数は49あれば、コースをほぼひと通りこなせます。(一部、足りなくなるところもありますが)
flowkeyの使い方【練習方法】
楽曲やコースを選択すると、上記画面のような形で楽譜が表示されます。
スタートすると、楽譜の進行にあわせて、演奏するインストラクターの手元と鳴らすノートを動画で表示。譜読みや指使いが苦手でも大丈夫です。
好きな楽曲を選んで練習する際は、下記の機能を使って便利に練習を進めることが可能。
待機モード・速度変更
待機モードにすると、音声やMIDIで正しい音が認識されることで楽譜が進んでいくようになります。自分のペースで、ゆっくりと確実に曲を習得していくことができます。
また、50%・75%速度モードもあり。こちらはデフォルトモードと同じく、正しく弾けたかどうかにかかわらず楽譜が進んでいきます。お手本と同じリズムで弾けるかチェックしてみましょう。
両手・右手だけ・左手だけ
両手を一緒にだけではなく、片手ずつ着実に練習していくことも可能。
待機モードでは、選択した手の音符だけ鳴らせば楽譜が進んでいくようになります。
練習したいところだけループ
集中して練習したいところを選択しておけば、そこだけループしてくれます。
少しずつでいいので、きちんと弾けるようになっていくのが、楽しく続けるコツです。
flowkeyの登録方法【料金プラン・無料期間あり・解約について】
ここからは、flowkeyの始め方について見ていきましょう。
有料プランは3種類。サブスクリプションには、まず無料期間があります。
flowkeyの無料登録ページ
まずは7日間の無料期間とともにアカウント作成
まずは、flowkeyのアカウントを作成します。
クレジットカードやPaypalで支払い方法の登録も済ませると、7日間の無料お試しがスタート。
お試し期間は、有料のプレミアムプラン加入時と同じ収録曲やコースを、フルで利用することが可能。
無料期間が終了すると、自動で課金がスタートします。
ですが、気に入らなかったりちょっと考えたい場合などは、無料期間内に解約をすれば課金せずにキャンセルすることができますのでご安心を。
3つのプレミアムプラン【1ヶ月・12ヶ月・生涯プラン】
有料のプレミアムプランは3種類あります。
flowkeyの料金プラン
- 1ヶ月…19.99ドル/月額
- 12ヶ月…119.88ドル/年額(9.99ドル/月額換算)
- 生涯プラン…329.99ドル(永年買い切り)
そこそこやる気があるのであれば、まちがいなく12ヶ月 or 生涯プランがおすすめ。1ヶ月プランの料金はけっこう割高です。
「1〜2年でしっかり集中してflowkeyで楽譜が読めるようになって、ピアノの基礎を作りたい」とか、「そのあとは、好きな楽譜を購入してピアノを楽しみたい」などという場合は、12ヶ月プランがいいでしょう。
「自分のペースで好きなときにピアノを弾きたい」とか、「flowkeyのシステムがいい感じだから、ずっとこれで練習したい!」という場合は生涯プランがベスト。
flowkeyには新しい曲も定期的に追加され続けており、ふつうに利用していて隅々まで練習しきってしまうということはほぼありえないボリューム。ほんとうに練習しやすいシステムですし、長く利用することを前提にプランを考えてぜんぜんいいと思います。
なお、クーポンコードを入力するところは見当たりませんので、今のところそういったセールや割引キャンペーンはないようです。
flowkeyとそのほかを比較【Simply Piano・Piano Marvel】
ピアノを練習し始めるにあたって、flowkeyやその他のサービスを比較してどっちがいいんだろうと考えている方もいると思います。
Simply Piano・Piano Marvelも試してみたので、ザッと特徴や違いをまとめておきます。
Simply Piano【カッチリしたカリキュラム・楽譜の印刷が可能】
良くも悪くも、カッチリとしたカリキュラム。
Simply Pianoの収録曲は5,000種類以上とのことで、flowkeyよりも豊富。ですが基本的に自分のレベルにあわせたカリキュラムにそって練習を進めていかなければならず、その中で選択できる曲が少しずつ増えていきます。
よくできているなと思いますし、こういうのが好みの方もいると思いますが、自由度は低いです。
それと、指の使い方について、flowkeyのように動画でリアルタイムにお手本を見ることができません。
スマホやタブレットのアプリのみ対応。
flowkeyと違い、パソコンのブラウザから利用することはできません。
また、音声認識はやはりうまくいかないことが多いです。そのせいで失敗とみなされ、やり直しになってしまうのがけっこうストレス。
MIDIには対応しているので、Bluetooth対応キーボードや、スマホやタブレット用のアダプターを必ず用意して使ったほうがいいです。
ひとまず以上の点から、ぼく的にはflowkeyのほうが断然使いやすく楽しめると思いました。Simply Pianoだったらちょっと続けられなかったかも…。
楽譜の印刷が可能。
Simply Pianoは練習できるようになった楽譜をPDFファイルで保存することができます。印刷すれば、メモを書き加えながら全体をチェックしたりするのに便利です。
年額費用はflowkeyと大差なし。だけどSimply Guitarもついてくる。
Simply Pianoに登録すると、Simply Guitarというギター練習アプリも使用できるようになります。生涯プランはありませんが、どっちも練習したい場合にはお得。
なお、料金プランはたまに変更が入っているみたいです。
家族などで共有できる。
Simply Pianoはユーザーの複数登録に対応しています。家族などでアカウントをシェアしつつ、それぞれのペースでカリキュラムを進めていくことが可能。
Piano Marvel【経験者向き】
ある程度のピアノ経験者なら使いやすそう。
Piano MarvelはflowkeyやSimply Pianoと違い、楽譜が画面全体に表示されます。
そのぶん、動画によるサポートはなかったり、別でひらかないといけません。
楽曲・とくにコースには、超初心者向けのコンテンツも充実しているのですが、ある程度楽譜を読みながら弾くことになじみがないと最初は大変です。
逆に、楽譜を読むことになれてくると、先の流れもチェックしながらスラスラと弾き進めていきやすくなると思います。
Piano Marvelの収録曲リストは10,000以上ラインナップしており豊富ですが、クラシック系が中心。最近のポップスなどは多くありません。
ブラウザかiPadのみ対応。
手持ちのスマホで気軽に、というわけにはいきませんのでご注意を。
また、音声認識機能はなく、MIDIキーボードの接続が必要です。
UIが全体的にとっつきにくい…
このへんは完全に、flowkeyやSimply Pianoのほうがキャッチーでわかりやすく作られています。
それと、表示やチュートリアル動画は英語です。日本語で国内代理店もあって、一部日本語表示されているような紹介もあるのですが、ぼくが試した時点では、言語変更ページが見当たりませんでした…。
こちらも年間費用は同じくらい。
ということで、ピアノ初心者であればflowkeyのほうがおすすめ。
くり返しになりますが、譜読みにある程度なじみがあるのであれば、Piano Marvelを検討してみるのもいいと思います。
まとめ: flowkeyはピアノを楽しみたい初心者におすすめ!
以上、flowkeyについてぼくの感想や評価もまじえつつ説明してきましたが、ほんとうにおすすめです。
とりあえず気軽に、基礎からピアノの練習をはじめてみたい!
自分のペースで好きな曲を弾いてみたい!
という初心者には、とくにぴったり。
もちろん、ハイレベルな楽譜まで用意されているので、長く楽しむことができますよ。『ピアノが弾けるという感動』を、ぜひ体験してみてください!
無料のお試しからアカウント登録できます。
flowkeyの無料登録ページ
それから、ぼくのようなDTMer向けとしてもバッチリです。
ピアノやキーボードの演奏も練習して、作曲のレベルを上げたい!
という意気込みがあるなら、まちがいなく力強いツールになってくれます。flowkeyを使っていく中で、DTMの経験値となるような練習がたくさんできました。
そのことは下記の記事でまとめています。あわせてどうぞ。
DTMでピアノを練習するメリット・練習方法【独学でも世界が広がった話】
DTMerがピアノを練習するメリット・役に立った練習方法ついてまとめました。ピアノ練習はDTM上達の近道。とくに初心者は独学で少しだけでも大丈夫です。DTMライフの充実度が大きく変わりました。
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