セール情報更新: 2024年9月1日まで
使ってみた印象や、使い方をレビューします。 #VILabs
Ravenscroft 275 - VI Labsをレビュー【リアルでエレガント】
Ravenscroft 275はVI LabsとアリゾナのRavenscroft Pianosが協力して制作するグランドピアノ音源。無料のサウンドバンクプレイヤーUVI Workstation、もしくはFalcon 3で動作します。
Ravenscroft Pianosの275モデルを細部までレコーディング。4ポジションのマイクで収録した約17,000サンプルのリアルピアノサウンドです。
サウンドデモ
使ってみてとくに感じた印象は、
エレガントな高級感のある響き
小さなベロシティまでしっかり表現できるダイナミクス
フォルティッシモを弾いても角が立たない、どこか品のあるサウンド。
3本のペダルを踏んだときのサウンド、ペダルの動作による響きやノイズ、弦の共鳴まで丁寧にサンプリングされています。繊細なサウンドも表現力豊か。そして細かな調整も可能。
1,000時間かけて作られた、定価28万ドル(約3,000万円)するピアノのリアルなサウンドが、自由にあつかえる素晴らしさです…。
Ravenscroft 275 - VI Labsの使い方
Ravenscroft 275はわずかなディティールまで、ピアノサウンドを調整していけるようになっています。
メインコントロールパネルから、主な各パラメーターとその使い方について説明していきます。
4つのマイクセットアップ【CLOSE・PLAYER・SIDE・ROOM】
Ravenscroft 275はCLOSE・PLAYER・SIDE・ROOMと、4つのマイクセットアップでサンプリングされています。
CLOSEはピアノ内部のマイク。はっきりとした汎用性の高いサウンド。
PLAYERは鍵盤の前に座った奏者のポジション。ハンマーの音をよりはっきり拾っている、アタック感のあるサウンド。
SIDEはピアノの側面に置かれたマイク。クリアなサウンドと空気感をバランス良く拾っています。
ROOMはピアノから少しはなれたポジションのマイク。やわらかな空間の響きを鳴らしてくれます。
またプリセットには、それぞれ1つのマイクセットアップが有効になったものが用意されています。
ミックスしたい場合は、デフォルトプリセットから各フェーダーで調整可能。起動を早くするため、最初はCLOSEのみが読み込まれています。ミックスしたいサウンドは追加で読み込んでON/OFFできるシステム。CPU負荷を小さくしたい場合は、読み込んだあとでもOFFにしておけばOKです。
共鳴やノイズの調整
GUI両サイドのノブやスイッチでは、ピアノサウンドのさまざまなディティールを調整することが可能。
パラメーター
- PEDAL RESONANEC: サスティンペダルを踏んだときの弦の共鳴
- TRUE PEDAL ACTION: サスティンペダルとPEDAL RESONANECの連動
- REPEDAL: サスティンペダルを素早く踏みなおしたときの持続音
- SYMPATHETIC RESONANCE: キー同士の共鳴
- SYMPATHETIC POLYPHONY: SYMPATHETIC RESONANCEが適用されるキーの数
- RELEASE VOLUME: 鍵盤をはなしたあとの響き
- PEDAL NOISE: ペダルを踏んだときの音
- KEY NOISE: はなした鍵盤がもどるときの音
- REPETITION STRIKES: 同じ鍵盤を連続して鳴らしたときの音の変化
- SILENT STRIKES: ごく小さなベロシティで鳴らされたときのかすかな音
と、かなり繊細なサウンドまでパラメーターが用意されています。
また、これらのパラメーターもON/OFFやポリフォニー数でCPU負荷を調整できます。
ペダルコントロール
Ravenscroft 275はSUSUTAIN・UNA CORDA・SOSTENUTOと、グランドピアノの3本ペダルの動作もサンプリングされています。
GUI中央下にコントロールナンバーが表示されているので、こちらでMIDIキーボードへの割り当てが可能。UNA CORDAは読み込み&ONで動作させることができます。
また、HALF-PEDALをONにすると、サスティンペダルの踏み加減で、ハーフペダルアクションを適用可能。響きの伸びを調整することができます。
さらに、MUTED STRIKESをオンにすると、弦をミュートした状態で鍵盤を弾いたプラックサウンドまで鳴らすことができます。
右側のノブとグラフでは、ベロシティセンシティビティーを調整可能。Ravenscroft 275ほかのピアノ音源と比較してベロシティセンスにカーブがある感じの印象。使いづらいと感じた場合は、ここのグラフをフラットめにするといいかもしれません。
TONE・TIMBER SHIFT・STEREO WIDTH・REVERB
GUI下左側のTONE・TIMBER SHIFTでは、サウンドの明るさをコントロール可能。その上のSTEREO WIDTHでは、ステレオイメージ幅を調整できます。
右側ではリバーブを適用可能。Close Piano Room・Clean Hall・Large Plate・Garage Spaceなど、22種類のコンボリューションリバーブが用意されています。
チューニングパネル
別パネルでは、チューニングのコントロールも可能。
プリセットから選んだり、個別にRATIO/CENTSを設定することもできます。
ベロシティマッピングパネル
ベロシティパネルでは、ベロシティとサンプルのマッピングをコントロール可能。
BENDノブを使うと、なめらかにカーブを調整できます。
iPadなどで使えるiOS版のRavenscroft 275もあり【App】
iPadやiPhoneで使うことができる、App版Ravenscroft 275 Pianoもリリースされています。
マイクポジションは1つ、ウナコルダやハーフペダルはなし、SYMPATHETIC RESONANCEの調整は不可などがプラグイン版との違い。
ですが、基本的には同じサンプルとベロシティ数をあつかう高品質リアルグランドピアノ音源。あわせてチェックしてみてください。
Ravenscroft 275 - VI Labsのセール情報と購入方法・価格チェック
セール情報更新: 2024年9月1日まで
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Ravenscroft 275は単品販売のみ。バンドルなどはありません。
VI Labsがリリースするグランドピアノ音源【True Keys】もチェック
VI Labsのグランドピアノ音源では、True Keysシリーズも人気です。あわせてチェックしてみてください。
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