特徴や使い方のポイントをレビューします。
追記: 現在、WIGGLEは販売・開発を終了しているようです。
WIGGLEはちょっと変わった音作りができるシンセサイザー
WIGGLEは中国の2nd Sense Audioが2016年にリリースしたソフトシンセサイザーで、「ダイナミック・ウェーブシェイピング・シンセサイザー」と題されています。
プラグインのほか、スタンドアロンでも使用することが可能。
何と言っても特徴はその他のシンセとは一線を画す、変わった音作りのシステム。
詳しくは下で説明しますが、既存のシンセになんとなく飽きていたり、人と違ったことがしたいDTMerは要チェックのシンセサイザーです。
WIGGLEの音質
細かい機能の説明の前に、一番肝心なサウンドの特徴について。
上記のサウンドデモを聞いてみてください!
サウンドの質感も、他のシンセとはなんとなく変わった感じ。
プリセットを鳴らしていってみると、割りとワイドに広がって前に出てくる感じの音が多いです。特に、シーケンス/アルペジオ系の音色は独特にいい雰囲気のある広がりがあって味があります。
この感じも多分、WIGGLEの独特なシンセサイズのシステムからくるサウンドだと思われます。ちなみにプリセットは570種類。
WIGGLEのシンセサイズ【使い方のポイント】
先にこちらの動画をチェック
さて、ここからはそんなWIGGLEの独自なシンセサイズシステムのポイントをピックアップしていきます。
下記でそれぞれを説明しますが、まずは上記の動画を見て欲しいです!
WIGGLEは、動きのあるGUIがとてもおもしろいです。
サウンドジェネレーター
チェックマークで印をしてあるのが、WIGGLEの4つあるサウンドジェネレーターです。一般的なシンセで言うところのオシレーター。
各ジェネレーターで基本のウェーブテーブルを2つ選んでミックスした上で、さらに波形をガンガンと変化させることができます。
それぞれのレイヤーは、画面中央のノブでレイヤーとしてミックスすることもできますし、FM変調に使うことも可能です。
Move
Wiggleの最も特徴的な機能である[Move]機能。
これはジェネレーターに内蔵されているLFOの幅とスピードを設定し、波形の変化に動きを出しているわけです。まさしくダイナミック・ウェーブシェイピングですね。
動画の中にありますが、波形の動きを見ているだけでもめちゃくちゃおもしろいですよね笑
Morph Pad
Morph Padでは、パラメーターの変化をいわゆるXYパッド上に設定することができます。
動きに合わせて、ピンクのライン上のサークルが動いていき、こちらも見ているだけでテンションが上がります笑
モジュレーション
8つあるモジュレーターもとても柔軟に設定可能。
エンベロープの途中でその動きをループさせることができるなど、インスピレーションが膨らみます。
シーケンサー
こちらはシーケンサー画面。
大きく別画面で表示され、見やすく、設定もサクサク作業操作性が魅力的です。
Length / Velocity / Octave / Semitone / Nudge / Stretch / Slice / Customのパラメーターの他、8つのシーケンサーモジュレーターを搭載しています。
WIGGLEはこんな人におすすめなシンセ
人と変わったシンセで曲を作りたい!
WIGGLEのちょっと他のシンセとは違った質感のサウンドを求めるも良し、人とは違ったサウンドメイキングのプロセスを求めるも良し。
そんな型にハマらないDTMをしたい人には大満足のシンセかと思います。
逆に言えばSerumなど、流行の超定番系サウンドやシンセの仕組みではありません。初心者の方などはそのへんもふまえて購入を検討するのがいいと思います。
Future Bassを作りたい!
サウンドはプリセットの傾向的に、軽めのサウンドはKawaii FuturebassなどにかなりハマるPopな質感。
逆に重い系のサウンドはグッと前に出てくる感じがするので、Flume系の壮大で変則的なFuture Bassにも使えそうです。
使いこなして手に馴染むほど、インスピレーションが湧き出てきそうです。