ひと通りの流れを解説します。
曲を作り上げて完成させることができれば、もっとDTMが楽しくなるはず。
むずかしくて曲がぜんぜんできないというDTMerは、まずループ素材を使って曲を完成させてみましょう!
DTMで使う『ループ(Loop)素材』とは?
まずかんたんに。
ループ素材とは、繰り返し鳴らし続けて気持ちいいフレーズのオーディオファイル。
もう少し説明すると、下記のようなオーディオ素材のことです。
ループ素材とは
- おしりから頭にすぐもどって鳴らし続けて、音楽的なフレーズとして成り立つ
- 4小節や8小節など、ピッタリの長さになっている
- 一定のBPMで鳴らされている
- メロディ、ベース、コード、ドラムなどさまざま
たとえば下記のサンプルパックから、Demo Loopクリックしてを聞いてみてください。
サウンドデモ: EDM Banger Tools by Jasted
こんな感じで、DTMの素材としてすぐに使えるように作られています。
ループ素材やそのほかのオーディオ素材をまとめて、「サンプル」といいますね。
「ループ」素材という概念が曲作りのベースになる
上記で説明したような「ループして成り立つサウンド」という感覚を覚えておくと、曲作り全体でもとても役に立ちます。
ここでは深く触れませんが、自分でイチからメロディを弾いてフレーズをつくっていくときなど、これを意識しているとスムーズにいい曲がつくれます。
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とくにHouseやTechnoなど、四つ打ち系のダンスミュージックでは、ループ素材をミックスしていくということが、そのジャンルのベースになっていたりします。
もちろん、プロが作る楽曲にもループ素材は使われている
たとえば上記のDiploによる楽曲。
00:47からのボイスサンプルは、Delicious Allstars Funk Constructorというサンプルパックにふくまれています。「DD_Vox_125_G_Lp6_Oohaah.wav」というループ素材がそのまんま。
(気になるひとはLoopcloudで視聴できるのでチェックしてみてください。トライアル期間中にサブスクを解約すれば、視聴機能などは継続して無料で使えます。)
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ちょっと調べてみれば、このように誰でも手に入れることができるループ素材がほぼ無加工で使われた楽曲が、たくさん見つかりますよ。
ループ素材をダウンロードしてDTMの準備【探し方】
ループ素材はネット上のいろいろなストアで購入するなどして、ダウンロードが可能。
たいていはサンプルパックとして、いろいろなループ素材やワンショットサンプルがジャンルごとなどのセットで販売されています。
手持ちのDAWなどに付属しているループ素材もあるかと思いますが、最初に自分のつくりたい楽曲ジャンルにあったサンプルパックを1つ手に入れることをおすすめします。
下記の記事で、定番ストアをまとめています。チェックしてみてください。
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無料のループ素材も、探せばたくさん見つかります。
メインのサンプルパックに加えてうまく利用し、ライブラリを充実させてみてください。
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ループ素材を使ったDTMの曲作り【やり方を解説】
さて、ここからは実際にループ素材を使った、曲の作り方です。
ここではAbleton Liveを使った画像で説明していきますが、基本的なことはどんな環境でも変わりません。ぜひ、自分が使っているDAWなどでの操作にあてはめ、下記の流れにそって曲作りをしてみてください。
DTM初心者ならば、かんたんに曲ができてしまうことにびっくりするかもしれません(笑)
ループ素材を選んで、そのまま音を重ねる
まずは、選んだループ素材をそのままそれぞれのオーディオトラックに貼り付け、重ねて鳴らしてみましょう。
ポイント
- ドラム・ベース・コード・メロディなど、各パートを考えて選ぶ
- 同じキーのループ素材を使う
- BPMをそろえる
最初はそれぞれのパートに1つずつのループ素材を基本として考えるのがいいと思います。単音だけでなく、ドラムループでキック・スネア・ハイハットなど、あらかじめ部分的にミックスされている素材もあるので気をつけて。
音程のあるループ素材は、ファイル名にキーが入っているものも多いです。キーをあわせて重ねれば、自然と曲として成り立ちやすくなります。
また、BPMも近いループ素材を組み合わせるのが、まずはベターです。BPMがことなるループ素材を使っても、自動的にDAWが設定したBPMにあわせてくれるかもですが。
ループ素材の長さを変えて、展開を作る
次は、DAWに貼り付けたループ素材の長さを変えて、曲の展開を作ってみましょう。
ループ素材のはしをクリックしてドラッグすれば、ループされる長さを引き伸ばしたり縮めたりできると思います。
「イントロは音数少なめでジワジワと…」
「ドロップで一気に重低音をモリモリに!」
など、色々考えながらアレンジしてみてください。
各トラックのボリュームバランスもあわせて調整できると、なおgoodです。
ここまでで、かなり曲っぽくなっていますよね?
波形を切り貼りしてエディット【スライス】
オーディオトラックをスライスして、だんだん作り込んでいってみましょう。
部分的に短くコピペして繰り返したり、切り取って間をつくってみたり。リバースしてみたりなんかもおもしろいです。
単純なループ素材の組み合わせを、自由にエディットしてみてください。
グッとオリジナルなサウンドになっていきます。
ループ素材にエフェクトをかける
エフェクトをかけて、さらにサウンドを変化させていってみましょう。
DAW付属のエフェクトでもいいですし、プラグインを使ってみるのも楽しいです。
ここでは深堀りしませんが、EQ・リバーブ・ディレイ・サチュレーションなど、いろいろなエフェクトを試してみてください。
ループ素材の雰囲気をガラリと変化させて、オリジナルサウンドに仕上げることもできますよ。
ループ素材をサンプラーに入れて鳴らす【ちょっと応用編】
すこし応用になってきますが、ループ素材をサンプラーに入れてMIDIでならしてみてもおもしろいです。サンプラーもDAWに付属しているものや、プラグインと、機能は色々。
上記画像のように、サンプラー内でスライスして、MIDIで鳴らし方を再構築したり、ループ素材に音程をつけてならしてみたり、使い方もさまざま。
また、この記事で紹介したこと以外にも、ループ素材の使い方は無限大にあります。なれてきたら、どんどん自分のアイディアで音作りをしていってみましょう!
ループ素材から曲が作れたら公開してみよう!
上記のようなプロセスでサウンドをエディットしていけば、曲としてある程度形になります。
こまかいミキシングやマスタリングなどはひとまずさておいて、あとは全体を1つのファイルに書き出せば、オリジナル曲の完成です。
そうしたら、Twitter・Youtube・SoundCloudなどで、ぜひ曲を公開してみることをおすすめします!きっとそのほうが、はやくDTMが上達するはず。
ループ素材以外を使ったDTMにもチャレンジ
また下記の記事では、ワンショット素材やMIDIを使ったかんたんな曲作りをまとめています。こちらもチェックしてみてください。
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